朝、建物の間にわずかに見える東の空から、眩しい光が台所に数分間だけ差し込みます。
限られたこの季節の数日間だけ見ることができる、生まれたての朝の光です。
まるで祝福。
久しぶりに買ったチューリップを、急いで光の中に持って行きました。
おお、久しぶりに心騒ぐチューリップ!
そして、活動度の低い冬の季節を過ごした自分に「目覚めよ わたくし」と言ってみました。
ええ、ええ、もちろんですとも!

日中は南側の部屋の奥まで入り込んでいた陽射しもぐっと浅くなり、年老いた犬は昼寝の場所を窓近くの日溜りに移し、今日も気持ち良さそうに眠っていました。この子は「日の方向」という意味の名前を持っています。